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【コラム】フランス料理店支配人の教科書

【コラム】フランス料理店 支配人の教科書①

●お店は「チームワーク」が作る
店ごとに個性は違えど、共通しているのは各部門・各担当の連携によって成り立っているということです。
朝、出勤してきて職場がきれいに掃除され、清潔に保たれているとするなら、それは誰かがどこかのタイミングで掃除をしてくれているからです。
サービススタッフがお客様のもとに料理を運べるのは、それを調理する人、盛り付ける人がいるからです。
より良いサービスを実現するためには、各自が自分の責任を果たすのはもちろん、自分以外にどんな仕事があって、互いにどう関係しあっているか・自分の仕事と関わり合いのある人と、どう連携すれば互いに気持ちよく、より良い仕事が出来るかを考える必要があります。

支配人の仕事に就く人は、どのスタッフよりも各ポジションに対する理解を深め、チームリーダーとして全体を適切にまとめ上げてゆく手腕が要求されます。お店は個人経営のオーナーシェフの店から、支店を持つような大きな組織に組み込まれているものまで、実にさまざまにあります。組織が大きくなるほど、支配人も人事異動で任継されるケースが少なくありません。まったくの異ジャンルから移動してきた人、実務経験が浅いまま、リーダーのポジションに立っている人もいます。
各スタッフは、熟練であるほど、それぞれの分野の専門家です。自分の技術に自信を持っていることも多く、支配人でありながら、周囲はすべて先輩ばかり、ということだってあり得るのです。

自分よりも年長者や経験豊かな先輩方を動かす、というのは大変なことです。下手をするとそっぽ向かれかねませんし、努力の方向性が間違っていると、疎まれて徒労に終わることもあります。
しかし、神事氏「理解しよう」と取り組む姿勢は、いずれ誰からも認められるはずです。
支配人としての責任を自覚し、努力は謙虚に、責任を引き受ける覚悟は明確に、仕事に取り組むことが、やがて良い仕事へつながっているのだと思います。

                                             - 続く

フランス料理店 支配人の教科書 NPO法人日本ホテルレストラン経営研究所 大谷晃

2022.09.12
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